株式会社グロウプス

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「記憶色」 少しの差で印象がガラリと変わる!?

 |  デザイン

 

今回はデザインに関わるお話。

 

さて、皆さんは「記憶色」をご存知でしょうか?

デザインや写真に関わっている人は知っているかもしれませんが、

もしかしたら耳にしたことがない人がほとんどではないでしょうか?

 

「記憶色」とは言葉通り、人がイメージとして記憶している色のことです。

空と言えば…青ですよね?

このように、あるものに対して思い浮かんだ色のことを記憶色といいますが、

実はこの記憶された色は現実の色とはズレて記憶されていることがあります。

例えば、青空を思い浮かべて次の写真を見てください。

 

 

 

どうでしょうか?

おそらくイメージされた青空だったのではないでしょうか?

 

しかし、実際晴れた日に空を見てみてもらえればと思いますが、

日にもよりますが実際の空の色は、

次の写真ぐらいの少しくすんでいる色の場合が多いです。

(※もちろん真っ青な時もあります。一例です。)

 

 

 

このように実際の色と私たちの記憶している色には少しズレがあり、

人が記憶している色の方が、実際の色に比べて色鮮やかである傾向があります。

そして、この少しの差がとても重要です。

 

 

もう一つ例をあげてみましょう。例えば、「トマト」。

下の写真で、左と右どちらの方が美味しそうに見えるでしょうか?

 

 

 

実際のトマトの色は左のような少しくすんだ色ですが、

私たちの記憶している色が鮮やかな色のため、

実際の色に近い写真を見ると違和感を覚えます。

逆に少し色鮮やかに写真を補正すると、

「美味しそう」と共感しやすい色になります。

本当に少しの差ではありますが、

この記憶に近い色に近づけることで共感が生まれやすくなります。

 

私たちのブランディングのお仕事では、

WEBサイトやパンフレットなどを制作することが多く、

デザインに写真をよく使用しますが、

トーン&マナーと呼ばれる雰囲気づくりも含めて

ほぼ全ての写真を違和感を感じさせないよう、

そして共感を得やすいように色補正しています。

 

近年ではスマートフォン、SNSの普及により、

画像加工もより身近になっています。

Instagramなどでは、色鮮やかな写真が目立ちます。

なぜ、私たちが写真の色を補正するのか、

その答えの一つにこの「記憶色」が関わっていると言えるかと思います。

 

ぜひ皆様、情報発信やデザイン、ブランディングなどの企業活動に

この「記憶色」を理解していただき、色の効果を活用してみてもらえれば幸いです。

この少しの色の違いで共感を得やすくなり、印象はガラリと変わるはずです。

 

※ただし、あえての表現以外での、不自然に見えるほどの色補正は

逆効果になりますのでご注意ください。

 

 

私たちグロウプスは、福井の中小企業の採用や

ブランドづくりのお手伝いをさせていただいている会社です。

これからも企業のブランディングや情報発信などの

役に立つ情報を発信していきたいと思っています。

当社にご興味がある方はぜひホームページをご覧ください。

 

 

https://www.growpus.com/

 

「Less is more」 本当に大切なことは何か?

 |  デザイン

 

さて、今回は少しデザインのお話をしたいと思います。

 

世界三大建築家の一人、

1950年代頃から活躍されたドイツの

ミース・ファン・デル・ローエが残した言葉の中に

「Less is more」(少ない方が豊かである)という言葉があります。

 

「シンプルなデザインを追求し、

本当に必要なものだけに絞り込むことで、

より美しく豊かな空間が生まれる」

という意味の言葉ですが、

建築業界だけではなく、

私たちが行っているグラフィックデザインやWEBデザインなど

様々な分野に影響を与えた言葉です。

 

「Simple is best」や

「引き算の美学」 と言った言葉も、

同じ考え方の言葉です。

 

デザインあるあるですが、A4のチラシに

「あの情報も入れたい」、「この情報も入れたい」と

入れたい情報を盛り込んだ結果、ごちゃごちゃして

結局何を伝えたいかわからないチラシになってしまった…

というような経験はないでしょうか。

 

まさにこの “Less is more”

という考え方がピッタリくる場面です。

 

私たち多くの人間の思考は、

引き算よりも足し算を優先させる傾向にあるらしいですが、

逆にシンプルに表現し余計なものを取り除くこと、

つまり本当に必要なものだけにあえて絞り込むことで

効果を最大化する伝わる表現になったり、

人々を魅了する美しい表現になったりすることがあります。

 

ただ、この「Less is more」を考えるときに、

「シンプルなデザインこそが、良いデザイン」

「要素が少なければ少ないほど良い」

という考え方になってしまわないよう

注意は必要かなと思います。

 

「Less is more」 を考えるときに必要なことは、

「本当に大切なことは何か?」、

「目的は何か?」という考え方です。

 

例えば、スーパーのチラシをつくる際に、仮に目的を

「多くの消費者にたくさんの安い商品を求めて足を運んでもらう」としたときに、

情報を絞ったシンプルなチラシよりも、

目に留まる賑やかな情報量の多いデザインの方が良いデザインとなるでしょう。

 

その時に、「装飾」というデザインは、

足を運んでもらうために賑やかさを演出する

「必要なもの」と考えることができるでしょう。

 

このように、「本当に大切なことは何か?」、

「目的は何か?」を考えることは

デザイン制作に欠かせない考え方です。

何が必要で、何が不要かという判断の基準になります。

このことは、「Less is more」という考えに通じているように思いますし、

もちろんブランディングの際にも欠かせない考え方です。

 

今回は「Less is more」という

デザインするにあたって大切な考え方を紹介しましたが、

何か違うなと感じた時に、足し算ではなく、引き算で考えること、

「本当に大切なことは何か?」「目的は何か?」という原点に戻る

という考え方があることを頭の片隅に置いてもらえれば幸いです。

 

余談ではありますが、シンプルなデザインは、

一見して簡単に作れるかのように見えるかもしれませんが、

洗練されたシンプルなデザインとなると

決して簡単に作れるものではなく、

むしろ上級者のデザインになってきます。

簡素に見えるものが、簡単に作られたかというと、

それは多くの場合当てはまりません。

 

身近なところで言えば、皆さんが普段使っている名刺も、

実は作るのが簡単そうに見えて案外難しかったりします。

少ない要素でも美しくバランスが取れたレイアウトや

感情を揺さぶるためのアイデアだったりと、一見シンプルに見えて、

実は見た目からは想像できない程の時間と労力がかかっていたり、

熟練デザイナーの経験に裏付けされた技術や

これまでの努力の賜物であったりします。

このことを理解して周りのデザイン物を見てみると

また違った表情や違った一面を楽しめるのではないでしょうか。

 

今回は、簡単そうに見えて? 難しい。

だけどデザインするにあたって大切な

“Less is more” という考え方をご紹介させていただきました。

皆様の情報発信やデザイン、ブランディングなどの

企業活動の一助になればと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

ミレニアム世代・Z世代も注目!?
近年よく耳にする「パーパス」とは?

 |  中小企業のブランドづくり,採用ブランディング,デザイン

 

 

近年、日本でもあらゆるビジネスシーンで

「パーパス」という言葉をよく聞くようになりました。

 

この「パーパス」という言葉ですが、

簡潔にいうと「自社の社会的存在意義」、

つまり「社会にとって何のために存在する会社なのか」

を指す言葉です。

 

パーパスという考え方が注目されるようになったのは、

遡ればリーマンショックがきっかけと言われています。

 

リーマンショックは、アメリカの若者に就職シーンに

「利益の追求を最優先に求めた結果、

本当に社会に役立つ存在になり得るのか?」という疑問を投げかけ、

そしてそれをきっかけに企業も

新しい経営のあり方を模索し始めたと言われています。

 

その後、社会のサステナビリティ(持続可能性)への関心が高まる中、

パーパスが改めて注目されるようになりました。

 

利益の追求を最優先するあまり、

環境の破壊や資源の枯渇、貧富の差の拡大などが顕著になり、

様々な問題意識が共有されることにより

利益の追求よりも社会的価値の実現を求める主張が強まっています。

 

この考え方は、SDGsやボランティア、社会問題への意識など

これから消費や採用活動のメインターゲット層になる

ミレニアム世代やZ世代の価値観や考え方に強く影響しています。

 

ですので、企業の経営において、

また、必然的に私たちがお手伝いしている

企業ブランディング(インナーブランディング含め)や

採用ブランディングでもパーパスの重要性は高くなってきています。

 

ただよくよく考えてみると「自社の社会的存在意義」は、

そう目新しい考え方でしょうか?

経営理念の中には、「社会的存在意義」への考えが

昔から取り入れられている企業も少なくないのではないでしょうか?

 

ただ、パーパスの考え方を取り入れている企業でも

それが企業のブランド力につながらずに

形骸化してしまっている企業はたくさんあります。

 

一体、なぜでしょうか?

 

おそらく、パーパスがブランド力に繋がるように

全体を見渡した戦略や設計(ブランディングやデザイン)がないことが考えられます。

 

パーパスは一種のブームのようにも感じられますが、

以前からそして、これからも重要になっていく考え方です。

ぜひ、パーパス、そしてブランディングについて

(改めて)考えてみていただけると幸いです。

 

企業ブランディングに大切な3つのこと。

 |  中小企業のブランドづくり,ブランディング戦略,採用ブランディング,デザイン

 

 

経営やマーケティングに関わる人であれば、

「ブランディング」という言葉を

近年よく耳にするのではないでしょうか。

ブランディングという言葉の浸透とともに、

ブランディングについてしっかりと理解している人も

増えている印象があります。

 

しかし、「ブランディング」=「イメージアップ」

と思っている人も少なくない印象です。

デザイナーであっても、そのような意味で理解し、

小手先で何となく印象操作を行うことを

ブランディングと言っている方もいたりします。

 

確かに結果的に「イメージアップ」、

企業価値向上を図る施策ではありますが、

ただのイメージアップと考えて取り組んでしまうと、

強いブランドは生まれにくいでしょう。

 

ブランド(brand)という言葉は、

もともと「brandr(ブランドル)」という

「焼印をつける」という意味の言葉が語源になっていると言われており、

放牧している牛などの家畜を自分の所有物だと示すために

「焼き印」を押していた習慣が原点とされています。

 

つまり、ブランディングは、

「差異化」(違うものとして区別する)し、

「認識してもらう」ことを意味し、

そして、その認識を顧客や消費者へ

「浸透」させることを目的とした活動と言えます。

 

少し前置きが長くなりましたが、

このブランディングを行う際に、特に大切なことが3つあります。

企業ブランディングの場合、

 

1.経営戦略(事業戦略)

2.サービスや商品

3.デザイン

 

この3つです。

 

「差異化」という部分において、

やはり一番強いのは、経営戦略(事業戦略)の部分です。

経営戦略レベルで、差異化する・できるポイントが

明確にあるかどうか、ここが重要になってきます。

 

サービスや商品が一定以上のクオリティーがあるかどうかも、

ブランディングにおいては成否を分ける要因となります。

 

そしてロゴやWEBサイトなど

顧客や消費者のタッチポイントとなるデザインも含めて、

それらが経営戦略に沿って

同じ方向を向いていることが大切になってきます。

また、「認識・浸透」という部分、そのスピードにおいては

このデザインが一番強い役割を果たします。

 

「ブランディング」=単なる「イメージアップ」

という意味で理解して取り組むとうまくいかなかったり、

時には「ブランディングは、経営そのもの」と言われたりもしますが、

このことを知ってもらえると、

その理由がお分かりになるのではと思います。

 

私たちグロウプスでは、

単なるマーケティングやプロモーションの一貫としてではなく、

経営戦略視点からのブランディング

(採用ブランディング・企業ブランディング)を行うことで、

企業価値向上のお手伝いをさせていただいています。

 

ブランディングは、会社を強くします。

これから会社をより良くしていきたいとお考えの

企業様、経営者様の選択肢のひとつとして、

「ブランディング」に興味を持っていただければ幸いです。

 

2018年 経済産業省・特許庁の提唱から約4年。
ビジネスを加速させる「デザイン経営」とは。

 |  中小企業のブランドづくり,デザイン

 

 

「デザイン経営」という言葉を

一度は聞いたことがあるでしょうか?

 

「デザイン経営」とは、デザインの力を

ブランドの構築やイノベーションの創出に

活用する経営手法のことです。

 

2018年5月に経済産業省・特許庁から

『「デザイン経営」宣言』が

政策提言として発表されました。

 

宣言から約4年。

徐々にではありますが、福井という地方でも

デザインを通じた「ブランディング」

という言葉が浸透しつつあり、

ブランディングに興味があると話す

経営者の方も増えてきている印象です。

 

しかしながら、

デザインとは無縁である企業は

実際はほとんどないと考えられますが、

まだまだデザインの価値にまで意識がいかない企業が

多いのが現実だと感じます。

また、大事だとわかっていても

なかなか手をつけられていない企業も

多いのではとも感じています。

 

なかなか「デザイン経営」に踏み切れない理由に

一つはコスト面が考えられますが、

経済産業省・特許庁が発表した

「デザイン経営」宣言の中には、

各国の調査によるとデザインの投資効果は、

「投資の4倍の利益」、

「10年間で2.1倍の成長」

という調査結果が掲載されています。

すぐ効果を期待すると難しいですが、

将来への投資として考えてみてはいかがでしょうか。

 

また、「デザイン経営」宣言の中では、

デザイン経営の特徴の一つとして、

「事業戦略構築の最上流からデザインが関与すること」

が挙げられています。

 

そして「デザイン」については、次のように書かれています。

 

“デザインは、企業が⼤切にしている価値、

それを実現しようとする意志を表現する営みである。”

 

“顧客が企業と接点を持つあらゆる体験に、

その価値や意志を徹底させ、

それが一貫したメッセージとして伝わることで、

他の企業では代替できないと顧客が思う

ブランド価値が⽣まれる。”と。

 

このように近年、

デザインは経営にとって欠かせない資源・役割として

その重要度は日に日に高まっています。

 

当社グロウプスでも、

「デザイン経営」宣言が提唱される以前から、

デザイン・ブランディングをただの広報活動としてではなく、

「経営戦略・事業戦略と一体の関係」として捉え、

企業活動においてコアとなる

経営戦略からのブランド戦略づくりや

ブランディングのお手伝いをさせていただいています。

 

私たち中小企業が成長し発展し続けるためには、

常に「変革」に挑む姿勢が求められます。

デザイン経営に興味は持っているが、

何から始めて良いのか、どう自社に活かせば良いのか、

お悩みの方がいらっしゃいましたら、

ぜひ私たちグロウプスにご相談ください。

 

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